こんばんは。

今日は、台風の影響の中、さらに大変なことがあったことを
ちょっと脳の許容範囲を超えてまして
今思いだしました。

午前の、外来、イチョウの葉、、、とやっている際
看護師さんから、気まずそうに”大変な患者さんご来院です”の声が。

指先切って血だらけです。
へっ?
指先といっても、場所や範囲、挫滅具合で全く応対違います。

まず、指先とか、耳とか、末梢部位をいわれた時点で
局所麻酔方法を通常と変更しなければなりません。

通常の麻酔には、止血剤の成分が含まれているからです。
安易に使用すると、壊死をおこします。
そこで、止血剤フリー。
それも、創部直接でなく、指の根本近くに
神経ブロックとして局所麻酔を数か所打ちます。

今回の患者さんは、台風の作業のためか、除草作業中に
先端5mmの深さをスライスした状態。
骨への影響はありません。
つまり、接合や縫合の対象とは考えませんでした。
変形や機能障害の原因にもなると考えました。
保存的に止血し、上皮化させる方針に即決しました。

そして、その場所の場合その程度の深さが
細い血管が多く、たくさん出血します。
そこで、先ほどの血だらけという表現になるわけです。

ごたごたの台風外来の中でも、落ち着いた看護スタッフが
指示通りに手際よく動いてくれたので、gettyimages-824208862-170x170
圧迫の上、すかさず神経ブロック、ターニケットで短時間の止血
電メスでの凝固モードで無事止血しました。
この程度の深さなら、きっともとの深さまで上皮化出来ると
思われます。
まさに、台風外来でした。

 疑問 第112弾 ”大学時代は自分の血でだめでした?

今は、治すのに集中してしまうので何も感じません。
不思議ですよね。
ただ、当院の手術、60分の手術でもほとんど出血がありません。
もちろん開腹手術などは行っていませんが、ちょっとコツが
ありまして。